さて、自分らしく生きるヒント・大人の学校は、
「辛い人生だったからこそ、今誰かの力になれる 〜生きづらさの中にあった、本当の強み~」
です。
「もう消えてしまいたい」
「生きている意味がわからない」
そんな気持ちを抱えていた時期が、私にもありました。
これまでの人生、何度も心が折れそうになって、
「なんで私だけ」と思うような出来事の連続。
明るく前向きなふりをしながら、
心の奥ではずっと孤独や不安と戦っていたように思います。
でも、そんな人生だったからこそ、今、わかることがあります。
それは、“痛みを知っている人にしか持てない共感力です。
今、私は仕事の傍らで、
生きづらさを抱える方々の支援をしています。
昔の私のように、周りにうまく気持ちを伝えられず、
誰にもわかってもらえないと感じている方。
やりたい気持ちはあるのに、身体や心が動かない方。
そんな方たちと出会うたびに、
「ああ、私もそうだったな」と、心の奥の深いところが揺さぶられます。
正直、自分の気持ちに気づくのは簡単なことではありません。
「なんでこんなに生きにくいのか」
「なぜ、何もできない自分を責めてしまうのか」
そんな問いの答えにたどり着くには、とても時間がかかります。
もしかしたら、たどり着けないまま、ずっと苦しむ方もいるかもしれません。
でも、自分自身を少しずつ客観的に見られるようになると、
「だからあのとき、あんなに苦しかったんだ」
「だから、そんな言葉に傷ついたんだ」と、
ようやく腑に落ちる瞬間が来ます。
そのとき初めて、「私が悪いんじゃなかったんだ」と、
自分を許す気持ちも芽生えるのです。
私は今、ようやくその地点に立てている気がしています。
そして気づいたのは、これまでの辛い経験が、決して無駄ではなかったということ。
むしろ、その経験こそが、今、誰かを理解する力になっているということ。
「やる気がない」「逃げてるだけでしょ」
そんな言葉で片付けられてしまうような苦しみの中にいる方たちの話を聞くと、
胸がぎゅっと締めつけられることがあります。
だって、昔の自分がそこにいるようで…。
言葉にならない思い、動けない理由、
それをただ“わかるよ”と伝えたい気持ちになるのです。
もしかすると、こうした共感力は
「辛い人生を歩んできた人の特権」なのかもしれません。
傷ついた経験があるからこそ、誰かの痛みに気づける。
そして、少しでもその人が前を向けるよう、そっと寄り添うことができる。
もしあなたが今、生きることに疲れ、立ち止まっているのだとしたら…。
その経験は、あなたの“強み”になります。
きっと、あなたにしか持てない優しさと力があるはずです。
過去の私がそうだったように、今のあなたにも、必ず光が差し込みます。
どうか、焦らず、自分を責めず、自分の心の声に耳を傾けてあげてください。
辛い経験を乗り越えたその先に、
誰かの希望になれる“あなただけの強さ”が、きっと待っています。