「人に嫌われたくなくて、
本当の気持ちを言えずに苦しい思いをしていませんか?」
過去の私は、まさにそんな毎日を送っていました。
言いたいことがあっても、それを相手に言ってしまえば、
嫌われてしまうんじゃないかという不安が常に頭の中にありました(正確には意識すらできていないほどでした)。
その結果、自分の気持ちを押し殺して生きていました。
でも、心の奥底では「どうして分かってくれないんだ!」と、もう1人の自分が叫んでいて、それにすら自覚がなかったので、改善のしようがなかったんだと思います。
自分の気持ちを抑えている場面もあれば、一方では、
相手を言葉で責め立ててしまうこともありました。
対象は役所の人、業者の方など。比較的、一緒に働いている、住んでいるわけではないので、言ったところで自分の生活に支障がない人たちですね。
当時はこれを構造的に理解できていなかったので
言えない自分と言ってしまう自分の結びつきができていなかったのですが
今思えば、本当は言いたかった言えなかった感情が、違う場面で爆発していただけなんだと理解できるようになりました。
「嫌われたくない」という気持ちと、
「本当は伝えたい」という気持ち。
その間で激しく揺れ動き、結局いつもバランスを崩してしまう。
そんな自分が嫌で、何度も自己嫌悪に陥りました。
でもある時、ふと気づいたんです。
自分の意見を言うことは、決して悪いことではないんだって。
もちろん、相手にも感情があるから、伝え方には気をつけなければいけない。
相手の尊厳を大切にしながら、正直に、誠実に、丁寧に伝えること。それが大切なんだと。
そして、相手から何かを言われた時、過剰に傷ついてしまうのは、
もしかしたら相手の伝え方に問題があるだけでなく、私自身が相手の発言を真正面から受け止め過ぎているからなのかもしれない、とも思いました。
相手が私のことをどう思うかは、相手の自由です。
それは私がコントロールできることではありません。
コントロールできないことにビクビクしているのは、
まるで雨の日を晴れにしようとするくらい無意味なことだと気づきました。
そう考えると、相手から批判的な意見を言われたとしても、
すぐに悲しんだり、イライラしたりするのではなく
まずは「そうか、あなたはそう思うんですね」と、相手の気持ちを一旦受け止める。(言葉に出してあげると相手も落ち着くかもしれません)
その上で、「でも、私はこう思うんです」と、
自分の意見を丁寧に伝えてみればいい。
それで、相手が自分の意見を理解してくれない場合があっても、
受け入れるかどうかはやはり相手の範疇であり、
自分がコントロールできることではないので、それは割り切って
自分がコントロールできることに集中するしかないのだと。
もちろん、伝える時には最大限の配慮が必要です。
相手も私と同じように、大切な感情を持った人間だから。
「嫌われたくない」という気持ちから自分の意見を言えないでいるのは、
本当の自分を大切にしていないのと同じことだと気づきました。
自分の心に嘘をついている状態だから、
心の中で「本当の自分」と「嘘の自分」が分離してしまい、
どこか満たされない気持ちがずっとありました。
「本当の自分の思いを言ったら嫌われる」という思い込みが、
私をずっと苦しめていたんです。
嫌われるくらいなら言わない方がマシだと思って、
自分の感情に蓋をしてきました。
でも、そうやって押し込めてきた感情は、
いつか歪んだ形で爆発してしまう。
まるで、ダムに溜め込んだ水が限界を超えて溢れ出すように。
自分の気持ちを大切にしていい。
だからこそ、自分の気持ちを伝えていい。
でも、相手も自分と同じように大切な人間だから、
その相手に自分の気持ちを伝える時は、相手の気持ちにも配慮した言い方が必要なんだ。
自分を大切にした上で、同じくらい大切な相手にも配慮する。
そして、ありのままの自分を伝えた上で、
「それでも一緒にいられますか?」と、相手に委ねる。
人間関係は、自分と相手という二つの要素で成り立っています。
自分がコントロールできるのは、そのうちの半分だけ。
完璧な関係なんて、そもそも存在しないのかもしれません。
だからこそ、「これを言ったら嫌われるかな?」と不安になる必要はないんです。
「言わないようにしよう」と我慢する必要もないんです。
自分がコントロールできる範囲で、相手の尊厳を大切にしながら、
自分の思いを丁寧に伝える。それだけでいい。
結果がどうなるかは、相手が決めること。
それに一喜一憂するのではなく、
「私は私の気持ちを大切にできた」と、自分を認めてあげることが大切なんだと思います。
かつての私のように、
自分の気持ちが分からなくなって苦しんでいる人がいたら、どうか覚えていてください。
あなたは、あなたのままでいい。
あなたの本当の気持ちを大切にすることは、決して悪いことではありません。
少しの勇気を出して、あなたの心の声を言葉にしてみてください。
きっと、心がふっと軽くなるはずです。
【もう我慢しない】「嫌われたくない」を手放して、自分の気持ちを相手に伝える考え方
