【「嫌われたくない」という根深い思いがつくる、嘘の自分。本当の自分を見つけるために】

カウンセリング「大人の学校」

誰しも、人に嫌われたくありません。
それは自然な感情です。
しかし、その気持ちが強すぎると、
私たちはいつの間にか、本当の自分を隠し、
相手に受け入れられるための「嘘の自分」を演じるようになります。

好きな人に「嫌い」と言ってしまう。
愛情があるのに、興味がないふりをしてしまう。

本当は感謝を伝えたい親に
イライラしてしまってどうしても受け入れられないから
イライラをぶつけて、親があぁいうことするから自分は感謝を伝えられないとか。
(この場合は、感謝を見いだせず伝えられないことを、自分は本当は感謝を伝えたいのに、親があんな態度をとるから私は伝えられないと正当化している。)

それは、傷つくことを恐れるあまり、
心が作り出した歪んだ表現なのかもしれません。

「本当はこうなりたい」という理想があるのに、
「自分にはできない」と諦めて、その逆の行動を取ってしまうことはありませんか?
(もしかしたら、逆の行動をとっていることにすら自覚がないかもしれません。)

それは、無意識のうちに、
理想の自分とのギャップから目を背け、
傷つくことから身を守るための現実逃避
だったのかもしれません。
(理想に向かっていく過程は、なかなか本心からそう思えないので、苦しいから、それをできない言い訳を考えた方が早いから)

厄介なのは、そうした行動がいつの間にか日常となり、
あたかもそれが「本当の自分」であるかのように感じてしまうことです。
(これが重なると「本当の自分」が自分でもわからなくなっていて、「嘘の自分」がまるで「本当の自分」だと錯覚してしまいます。)

しかし、心の奥底の本心は置き去りにされたまま。
だからこそ、ふとした瞬間に、抑えきれない感情が爆発してしまうことがあるのです。

これは本当の自分が「どうして分かってくれないんだ!」という叫びは、
嘘の自分を演じ続けることへの、心の悲鳴なのかもしれません。

アニメ・アンパンマンでは、
宿敵であるバイキンマンは、もしかしたら、バイキンマンも本当は、
みんなと仲良くしたい、人気者になりたいと思っているのかもしれません。

でも、そうできない(そうできた方がいいのはわかるが、そうするためには自分の思い込みに気付かないと腑に落ちない為、続けるのがしんどいから、その間は苦しいので、気付かない理由、出来ない理由を探す方がラクだから。)。

ばいきんまんは「みんな仲良く」「みんなのために」という言葉に
過剰に反応してしまいますよね。
それは、本心を突かれたことへの、無意識の防衛反応なのかもしれません。

アンパンマンを敵とすることで、
「そうではない自分」を自己防衛のために無理やりはじめ、
結果、何度もやるので、これが本当の自分の気持ちだと勘違いしているのかもしれません。
(こうなると、なりたい自分とは正反対になってしまいます。)

モテたいと願いながらも、
「イケメンじゃないから」と諦めてしまうのも、同じ構造かもしれません。

「イケメンじゃないからモテない」という思い込みが、
無意識のうちに、モテない自分を守るために、自分はイケメンだから仕方がないとネガティブな解釈をして、そのネガティブな思い込みをつくり、その思い込みによってネガティブな発言や行動をさせ、結果、モテない自分が現実としてあるだけの可能性があるのです。

私たちは皆、理想の自分を持っています。
しかし、その理想と現実のギャップに苦しみ
「自分にはできない」と諦めてしまうことがあります。

そして、その苦痛から逃れるために、
理想とは反対の行動を取り、
「できない自分」を正当化しようとするのです


それは、まるで心に蓋をして、
見ないふりをしているような状態です。

娘さんと本当は仲良くしたいのに、それができない。
それで自分が傷つくないために、「娘が年頃だから」という理由をつけて、
娘さんを遠ざけてしまう。

これもまた、本心とは裏腹の行動であり、
自己防衛の表れと言えるでしょう。

「嫌われたくない」という強い思いは、
まるで複雑な迷路のように、私たちを檻の中に閉じ込めてしまいます。

(Mr.childrenの名もなき詩の歌詞にもありますよね)

理想の自分を追い求めたいのに、
無意識の自己否定がそれを阻み、生きづらさを感じてしまう。

そして、その反動が予期せぬ場面で現れるため、
自分でもどうすれば良いのか分からなくなってしまうのです。


もし、あなたが今、生きづらさを感じているなら、
どうか自分を責めないでください。
それは、あなたが無自覚のうちに、
自分を守るために身につけてきた鎧なのかもしれません。

大切なのは、その鎧に気づき、少しずつ脱ぎ捨てて、身を軽くしていくこと(肩ひじ張らない、穏やかで楽な生き方)です。
本当の自分の気持ちに耳を傾け、それを大切にすること。(最初は自覚がないので、自分の気持ちがそもそもわからないことが多いです。)
嫌われることを恐れずに、自己防衛せず、
ありのままの自分を表現していく勇気を持つこと。

それは決して簡単な道のりではありません。
長年積み重ねてきた思考の癖や行動パターンを変えるには、時間と根気が必要です。

でも、一歩ずつ、自分の心と向き合っていくことで、
あなたは必ず、嘘の自分という鎧を脱皮し、本当の自分として輝けるはずです。

あなたは一人ではありません。
多くの人が、同じように「嫌われたくない」という気持ちと葛藤し、
自分自身を見失いかけています。

どうか、この記事が、そんなあなたの心に少しでも寄り添い、
前に進むための小さな光となりますように。

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