自分の弱さは克服するものではなく、やさしく受け止めるもの。

(1)人は自分の弱さは悪いものと考えがち

人は自分の弱さは悪いものと考えがちです。
弱さを克服してい
弱さじゃないように変えようと努力します。

これは決して悪いことではありません。
できないことをできるようにしたいと願い、努力するからこそ
人は成長できるという側面があるからです。

しかし、それは自分の弱さを受け止めた上での話です。
自分の弱さは自分の一部であり
弱さは決して悪いことではないんだけど
それを肯定することができないと
結果、そこから逃げることになります。

自分の一部なのに
受け入れられない。

それを克服することは
一見、ストイックにも見えますが、
同時に自己否定になります。

できるところと、できないところ
得意な所と、不得意な所
両方あるのが人間です。

自分のいいところは受け止めるけど
自分のよくないところは受け止めることができないという生き方は
自分で自分を否定する生き方になるので
苦しくなります。

とはいえ、

「不得意なことでもできた方がいいじゃん!」

と思うのが人間ですよね。

だから、やっぱりできない自分が許せない
できるようになりたいと努力を続けてしまいます。

(2)自分の弱さから逃げている例

何度も言いますが、できないことをできるようにしたいというのは悪いことではありません。
それが人として成長につながったり、生きる原動力になるからです。

ただ、努力の理由はどこにあるのかです。
前提として、

できないことも、不得意なことも自分の一部として受け入れてやっているのか
受け入れることができないために、逃げるためにやっているのかということです。

ここはとても重要です。

そして、

自分の一部である弱さを受け入れることができていないことは
自己否定になるので苦しくなる。

とお伝えしました。

ここでアンパンマンに出てくる
ロールパンナちゃんについてご紹介します。

ロールパンナちゃんは、
アンパンマンワールドでは、
「良い心」と「悪い心」を同時に持つ、唯一のキャラクターです。

ある種、人間と同じなので
メッセージ性が深いんですね。

彼女は周りに愛されながらも、
いつ自分の悪い心が発動するかわからないという恐怖と戦っています。

それゆえ、周りと距離を置いて
周りを傷つけないような生き方をしています。

これは一見、周りを守るためと言えますが、
厳しい言い方をすると、
ただの現実逃避で、
自分の弱さを受け入れられていない象徴だと思っています。

結局は自分が傷つきたくないから
周りと距離をとっているだけなのです。

表面的には
周りのことを大事にするあまり
自己犠牲しているようにみせて

その本質は
ただの現実逃避なのです。

ロールパンナちゃんは、
妹のメロンパンナちゃんを心から愛しながらも、
時に悪の心が暴走し、
彼女を傷つけてしまうことがあります。

愛したいのに、傷つけてしまう。
守りたいのに、壊してしまう。

そんな自分を信じられない。
そんな自分を許せない。
だから、そんな自分が誰かと一緒にいる勇気を持てない。

自分なのに
自分を信じられないから
そんな自分が何するか不安だから
他人と距離をとる。

ほかでもない
自分が
傷つきたくないから。

自己防衛なんですね。

この葛藤こそが、彼女の「人間らしさ」です。

現実世界は、ロールパンナちゃんのようにスイッチが入って悪になる
みたいなことはありませんが、
そのことを私たちにわかりやすく表現してくれている存在と考えていいでしょう。

私たちの現実世界で、わかりやすく例えると
●現実の人間社会ではうまくいかない(弱さを受け入れることができない)から
 バーチャル世界の人間関係に依存したり
●病気で足が動かなくなって(弱さを受け入れることができない)から
 俺なんてなんにもできないんだと、他人にあたりつけたり

弱さを受け入れることは簡単なことではありませんが
弱さを受け入れられない限り
自分の一部を否定することになるので
結果、自己肯定感が下がる生き方を
無意識にしていることになります。

(3)自分の弱さを受け入れる生き方とは

そもそもなぜ、弱さを受け入れられないのでしょうか。

できないことを「できない」と他人に言うことで
あいつは努力してないと叩かれたり
できないことで評価が下がったり、嫌われるかもしれない。

つまり、
弱さを受け入れられないのは
他人軸が原因なんですね。

もし、人に嫌われてもいいし
認められなくてもいいのだとしたら
そもそも、やりたくないことやできないことを無理してやりますか?という話になります。

やらないですよね。
つまり、本来やりたくないことを
他人の目を気にして無理してやっているという構造なのです。

他のキャラクターに嫌われたとしても
私はメロンパンナ(ロールパンナちゃんの妹)のそばにいたいという生き方ができれば
自分「らしい」生き方ができるようになるんです。

しかし、
人間というのは社会的な生き物ゆえに
承認欲求、他者評価、上下関係、マウント、地位や名誉など
他者よりも優れた存在でありたいという
根源的な欲求があるため、
なかなかそうは思えないものであります。
その気持ちもよく理解できます。

こう書いている私も
全く承認欲求なんてどうでもいいというわけもありません。
根源的な欲求なのであるんです

でも、他人軸で生きると
自分のやりたいことは二の次、三の次になって
他人から評価されるために
自分のやりたくないことや、不得意なことを一生懸命やろうとしてしまいます。

これでは何のために生きているのか
自分の人生はいったい誰のためにあるのか
わからなくなってしまいますよね。

「弱さを受け入れる」というのは
自分のできないこと、嫌いな部分、苦手なことを
それでもいいと言えるようになりましょうねという単純な話ではなく、

自分の人生だから
自分「らしく」生きるために
なりたい自分になるために
人から嫌われてもいい、認められなくてもいい
自分がやりたいことをやり抜く、貫く覚悟をもちましょうね

ということだと、私は思います。

でも、それは他人と比較して
それは苦しい生き方だということを
感じないと、そう思えないところでもあります。

人生経験が豊富だからこそ気が付ける
まさに成熟した人間がたどり着く境地であり

そのときに
はじめて人間は「自由」を手に入れることができるんだろうと信じています。

タイトルとURLをコピーしました