「統合」とは。~二元論を抜け出し、良いも悪いもないよねの世界で生きる~

カウンセリング「大人の学校」

二元論と「統合」の必要性

私たちはしばしば、物事を「良い/悪い」「正しい/間違っている」という
二元論で捉えがちです。

これにより、「ダメなもの」を切り捨ててしまい、
その存在意義や別の側面を見落としてしまいます。

この「ダメなもの」にある、メリット。
それはもしなかったら実は困っていたこと、
ちがう見方をすればダメどころか素晴らしいものになること。
これが「統合」のプロセスです。


「統合」を妨げるもの

統合を難しくしているのは、
私たちが持つ「思い込み」や「偏見」です。

これは、過去の経験や情報に基づき、
無自覚に形成された特定の視点であり、

無自覚ですが、私たちは物事をその一点からしか見ないため、
他の多様な見方を受け入れられず、
異なる考え方に対してイライラしたり、否定したりしてしまいます。

例えば、北朝鮮のニュースを見て「異常だ」と感じるのは、
私たちの持つ価値観や教育に基づいた「思い込み」があるからです。

彼らにとってはそれが当たり前であり、
むしろ私たちの価値観を「おかしい」と感じるかもしれません。

このように、国家間の対立も、
お互いの「思い込み」や「刷り込み」を理解しない限り、
解消されることはありません。


「統合」と生きづらさ

個人的なレベルでも、
この「思い込み」や「偏見」は生きづらさの原因となります。

物事の一部しか見ず、特定の視点に固執することで、
他の可能性や側面が見えなくなり、苦しみを感じるのです。

たとえば、札幌という街が便利で遊ぶところもあって良いという人もいれば、
人混みがあって、車も多いから運転しにくいから嫌だという人もいます。

これは、その人が街のどの側面を切り取って見ているか、というだけの話です。
人は無意識のうちに一部を切り取ってしまい、
その一部に固執することで苦しくなります。


統合の重要性

このように、物事には多様な価値観や見方が存在し、
どれが良い、悪い、と断定することはできません。


うまくいかないと感じる時、
それはたいてい一つの視点や偏見に執着し、他の視点を見落としている時です。

「統合」とは、これらの多様な視点や価値観があることに気付き、
善悪の判断を下すことなく、
それらを踏まえて物事を判断する事です。


すべての物事には良い面と悪い面が存在する。
そのことが良いも悪いもないよねという視点を生み

私たちは偏見から解放され、
より広い視野で世界を理解し、生きづらさを軽減することができるのです。

多くの視点をもつことで
1つの視点、限られた選択肢ではなく
無限の可能性から、的確なものを選択して対応できるようになります。

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