アンパンマンの宿敵、ばいきんまん。
彼はアンパンマンをやっつけようと、日々、様々な奇策を凝らします。
ある時は、不意打ちでハンマーから浮き輪を出して動きを封じたり、
空に飛ぶ丼から水を出してアンパンマンの力を奪ったりと、
その方法は本当に多彩です。
しかし、ご存知の通り、
ばいきんまんは一度もアンパンマンに勝ったことがありません。
もしかしたら私が見ていないだけで、一度くらい勝ったことがあるのかもしれませんが(笑)。
何を隠そう、私は昔、ひねくれ者だった頃、
毎週日曜日の朝早く起きてばいきんまんを応援していました。
「みんなに愛される」と言われるアンパンマンが大嫌いだったのです(笑)。
「みんな大好きアンパンマン」というそのフレーズに反発し、
「俺は好きじゃない」とアンパンマンを目の敵にするばいきんまんを応援していました。
しかし、その応援とは裏腹に、
ばいきんまんは一度も勝ってくれることはありませんでした。
これは冗談として、
私が本当にすごいなと思うのは、その成功率の低さです。
おそらく100回戦って1回勝てるかどうか、
という割合ではないでしょうか。
それでも毎日毎日、アンパンマンに勝負を挑むばいきんまん。
これってすごくないですか?
100回やって1回も成功しないこと。
もしあなたが学生だったら、合格率1%もない試験を受けますか?
当選率1%もない懸賞に応募しますか?
100回告白して断られた相手に、それでもまだアタックし続けますか?
アニメとは言え、
ばいきんまんのアンパンマンへの攻撃は、
お金と時間、そして労力が莫大にかかっています。
新しいロボットを開発したり、
UFOをトンカチで修理したり、
アンパンマンを倒すために変装したり。
それでも勝てない。
でも、ばいきんまんは諦めずに、
また次の日もアンパンマンに勝負を挑みます。
話を戻しますが、成功率1%もないようなことを、私たちはしますか?
私だったら、10回くらいやって失敗したら諦めてしまうと思うんです。
でも、ばいきんまんは決して諦めない。
実は私は、この点についてはばいきんまんにとても学ぶべきだと思っています。
アンパンマンをやっつけるという自分の生きる目的、使命に基づいて、
ただひたすらそれだけをやり続ける。
ある意味、かっこいいじゃないですか。
自分の決めたことを最後まで貫く。
それがたとえ勝てないものだとしても、
周りから批判されたとしても、嫌われたとしても、
自分がこうなんだということを信じてやり続ける。
私たちは日常生活の中で、些細なことから日々逃げています。
- 苦手な人に朝会ったときに声をかけるか迷い、
「いや、機嫌が悪そうだからやっぱりやめよう」と避けてしまう。 - 新しい企画を提案しようかと思ったけれど、
「どうせ却下されるだろう」と諦めてしまう。 - 運動を始めようと思ったけれど、
「今日は疲れているからまた今度にしよう」と先延ばしにしてしまう。
そうやって、私たちは挑戦することから逃げています。
でも、ばいきんまんはいつも挑戦している。
確かに結果は出ていませんが、自分の決めた目標に向かって努力し続ける。
失敗してもやり続ける。
この姿勢は、私たちが見習うべきなのではないでしょうか。

